人と組織の潜在力を引き出す“人と組織のプロフェッショナル”内海透です。本来持っている潜在力を引き出すには自分らしさを発揮する事が重要です。自分らしさを阻害するのが人間関係です。人間関係で悩んでいる方が自分らしさを発揮するためのコツをお伝えします。
それでは、本題です。
KYとか言われてましたね。
今も言われているのでしょうか?
私は空気を読まなくても全然良いと思っている人です。
なぜなら、空気ほど人を圧し潰すものは無いからです。
しかし、空気を読めなさ過ぎて
「今、ここで言っちゃいかんだろう。」
ってことを発言する人に対して、周囲がその人にばかり関心を向けてしまう事になると本末転倒になります。
Mさんの事例を紹介します。
彼は地頭は良いです。
物事を論理的に考え判断します。
しかし、空気を読めなさ過ぎでした。
ある全社的な取り組みがありました。
途中まで進行していて役割分担を設定する段階になりました。
司会者が
「では、各部門から担当者を選んでください。来週火曜日までに共有メールで連絡をお願いします。」と会議を終えようとしていました。
Mさんが「ところで、質問があります。この案件のゴールって何でしたっけ?
ここまで議論をしてきたので、さらに役割分担とかしなくても良いと思います。このまま決定してしまって良いと思います。」
とこれまでの進行や場の合意をひっくり返す発言をしました。
司会者は慌てて
「Mさんの言いたい事は分かります。しかし、各部門で多くの人を巻き込んで進めたいからこのようなやり方をしているのです。最初の会議で決定しましたよね。」
「確かに最初はそう決定したのですが、これまでの議論の中で論点は整理されました。今さら部門ごとに落としこむ必要は無いと思います。」
正論です。
が、場の空気は完全に凍り付きました。
会議の場では「何が正しいか?」より「誰が正しいか?」になりがちです。
Mさんの言った事は正しくてもMさんのやり方に不満が残ります。
このような場合の対処法は、
「Mさんの言う事は正しいです。しかし、やり方が良くありませんでした。」
と収めるのが良いでしょう。
Mさんはこれまで何度も空気を読めないと言われているはずです。
やり方が良くないのは本人も自覚しているでしょう。
しかし、正しい事を言った事については正当に評価すべきです。
会議の始まる前に予め相談や下話を出来る時間を設定しておく事です。
Mさんの正しい論を否定すると仲良し関係は維持できますが、組織の成長は見込めません。
Mさんは人間関係より、論の正しさを重要視している人です。
まずは、論の正しさを認める。
その上で空気を壊さない方法を考えるの順序が大切です。
MさんがMさんらしくいられる事が、本当の意味で場の空気を壊さない事になります。
Mさんに振り回されずあなたらしさを発揮してください。
あなたはあなたらしくが一番大事なのですから。
「らしく、生きよう」